悪質商法にご注意を

 給与ファクタリングというものを御存じですか? 今はこの名前を耳にすることはほとんどなくなりましたが、2、3年ほど前はこの商法による被害者が多く存在しておりました。 これは、来月の給与を担保に支給額の5割程度の貸付を受け、給与支給日前日を返済期限とし、給与相当額の返済ができなければ、債権者が給与支払元である勤務先に連絡をし、給与の支払いを債権者にするようと求める悪質な貸し付け方法です。 これが広まる前までは、この悪質業者には弁護士が債権回収の代理を務めていたほど、合法性をアピールしておりましたが、その後、民事裁判で違法性が認められ、また、政府からも違法貸し付けに関する注意喚起がなされるようになり、今ではこの被害を耳にすることはなくなりました。 しかし、最近は、これに代わる立替払い現金化です。 これは、ヤミ金業者があらかじめ指定した商品を借金を求める方から購入する約束をし、その代金の一部と称してお金を消費者に貸し付け、そののち消費者側から商品の売買をキャンセルさせて、貸付金額の数倍のキャンセル料を支払わせるといった手口です。 なぜ、このような複雑なやり方をするかというと、お金の貸付だと利息制限法で定められた利率を超えると違法になるので、それを商品売買という形にすれば違法性はない契約であるというためです。 しかし、これは消費者側の自由の意思に基づく売買契約ではなく、また、高額なキャンセル料の支払いを求めるため、完全に違法な契約といえます。 ヤミ金側も新手の方法で消費者に高利な貸し付けをアピールしてきますので、お気をつけください。 

 

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